「技術士は難しい資格」
そんなイメージを持っている方もいると思います。
技術士第一次試験は学生や若手技術者でも受験できる国家試験です。
特に機械設計者にとっては、日々の業務で培った知識を整理し、スキルアップにつなげられる絶好の機会です。
この記事では、技術士第一次試験(機械部門)の内容や、機械設計者が受験するメリットについて紹介します!
このサイトは運営のためアフィリエイトリンクが含まれます。この記事から飛んでいただけるととても励みになります!
目次
技術士とは
技術士は、言わずと知れた国家資格です。
機械、建設、電気電子、情報工学など21の技術部門があり、技術系資格の中でも最高峰の資格です。
その第一歩となるのが技術士第一次試験です。
第一次試験に合格すると「技術士補」として登録でき、技術士第二次試験を受験するための要件の一つを満たします。
第一次試験はどんな試験?
試験は次の3科目で構成されています。
| 科目 | 主な内容 |
|---|---|
| 基礎科目 | 数学、物理、化学、情報、環境など工学全般の基礎知識 |
| 適性科目 | 技術者倫理、法令、コンプライアンス、安全など |
| 専門科目(機械部門) | 機械工学全般 |
専門知識だけでなく、基礎科目も含まれ、「技術者として必要な基礎力」が幅広く問われる試験です。
基礎科目
基礎科目では、大学工学部で学ぶような内容が出題されます。
例えば
- 微分・積分
- ベクトル
- 確率・統計
- 力学
- 電磁気
- 化学
- 情報技術
- 環境問題
などです。
学生時代から時間が経っている人は忘れている内容も多いですが、問題は基礎レベルが中心なので、過去問を繰り返せば対応できます。
とにかく過去問に取り組むのが一番です!やってみてわからなければ参考書を手に取るのがいいと思います。
適性科目
適性科目では、技術者として適切な判断ができるかを問われます。
主な内容は、
- 技術者倫理
- 安全第一の考え方
- 法令遵守(コンプライアンス)
- 知的財産
- 製造物責任(PL法)
- 情報管理
などです。
実務経験があれば、「現場ではどう判断すべきか」をイメージしながら学ぶと理解しやすいです。
専門科目(機械部門)
機械部門では、機械工学全般から出題されます。
代表的な分野は次のとおりです。
- 材料力学
- 機械力学
- 熱力学
- 流体力学
- 材料工学
- 機械要素
- 工作・加工
- 制御工学
- 生産工学
- 計測工学
非常に幅広いですが、一つひとつは機械工学の基礎的な内容です。
ちなみに第一次試験は満点を目指す試験ではありません。
そのため、制御が苦手でも、材料力学や機械要素など得意分野でしっかり得点し、苦手分野は基本問題を押さえるという戦略でも十分合格を狙えます。
機械設計者であれば、日常業務で培った知識を活かせる問題も多いため、過去問を解いて「どの分野がどの程度出るのか」を把握しておくことが重要です。
機械設計者なら有利な理由
普段から設計業務を行っている人なら、軸や軸受、歯車、キーなどの機械要素、材料選定や強度計算などは業務で触れる機会が多く、
専門科目の一部はそのまま活かせます。
一方で、熱力学や流体力学、制御工学など、普段の業務では扱わない分野は復習が必要になります。
私は熱と流体の参考書を買って復習しました。
受験をすすめる理由
機械工学を体系的に学び直せる
設計の仕事をしていると、自分の担当分野には詳しくなりますが、それ以外の知識は徐々に忘れてしまいがちです。
第一次試験の勉強を通じて、
「材料力学は得意だけど熱力学は苦手」
「設計は得意だけど流体は忘れている」
といった自分の弱点を把握し、機械工学全体を見直すことができます。
実務にも役立つ
試験勉強で得た知識は、そのまま設計業務にも活かせます。
例えば、材料選定、強度計算、熱膨張、疲労破壊、振動などは、実際の設計でも重要です。
「試験のためだけの勉強」で終わらない点が、この資格の魅力だと感じています。
ふと聞かれたときにパッとこたえられると信頼されますから。
将来の選択肢が広がる
第一次試験に合格しておけば、将来的に技術士第二次試験へ挑戦する道が開けます。
今すぐ技術士を目指していなくても、「いずれ取得したい」と考えているなら、早めに第一次試験に合格しておくのがおすすめです。
何年以内に二次試験受験が必要とかはないので、
第一次試験に合格して基礎知識を証明する → 実務経験を積む → タイミングを見て第二次試験に挑戦する。という流れで良いでしょう。
勉強方法
第一次試験対策で最も効果的なのは、過去問を繰り返し解くことです。
おすすめの流れは、
- 過去問を解く
- 間違えた分野を参考書で復習する
- 再び過去問を解く
というシンプルな方法です。
特に専門科目は、公式を暗記するだけでなく、「なぜその答えになるのか」を理解することが重要です。
まとめ
技術士第一次試験(機械部門)は、「難関資格への第一歩」というだけではありません。
機械設計者にとっては、普段の業務で得た知識を整理し、足りない分野を補いながら機械工学全体を学び直せる絶好の機会です。
資格取得はもちろん大切ですが、それ以上に得られる知識や考え方は、日々の設計業務にも大きく役立ちます。自信にもつながります。
私自身、設計者として「もっと基礎を固めたい」と感じる人には、ぜひ一度チャレンジしてほしい資格だと考えています。
学生時代に学んだ機械工学をもう一度振り返るきっかけにもなるので、キャリアアップを目指す方はぜひ受験を検討してみてはいかがでしょうか。
ほかにも機械設計で役に立つ情報をこちらでまとめていますのでよかったら見ていって下さい。