技術を守り、価値を高める設計者になるために。
機械設計者の仕事は、図面を描くだけではありません。(仕事は他にもたくさんありますが今回は知財にフォーカスします)
設計した製品は、企業の競争力そのものになりますよね。
その「技術の価値」をどう守り、どう活かすかを考える視点が、設計者に必要だと思っています。
そこで重要になるのが知的財産(特許や営業秘密)です。
(ちなみに私は知的財産管理技能検定2級まで合格しています。)
目次
知的財産管理技能検定3級は、設計者が最初に触れる資格として最適
「知財は法務や知財部の仕事」と思われがちです。(中小企業にはそもそも法務部や知財部はありません。。)
実際には設計段階ですでに知財リスクや価値は決まっていることがあります。
知的財産管理技能検定3級は、特許・意匠・商標・著作権・営業秘密といった基本的な枠組みを体系的に学べる資格です。
機械設計者が最低限知っておくべき知財の知識を身につけるのに適しています。
難易度も高すぎず、「設計業務をしながらでも対応可能」な点も魅力です。
設計者として仕事を続けるなら、受験しておいて損はありません!
機械設計者を名乗る前に、自社設備に精通しておこう
知財以前に重要なのが、自社の設備・製品・技術にどれだけ詳しいかです。
自社設備の構造、強み、過去トラブル、改良の歴史を理解していなければ、
何が「独自技術」で何が「他社でもできる一般技術」なのかの判断ができません。
これは特許や営業秘密の判断にも影響します。
自社設備に精通することは、設計力だけでなく会社の一員としても知財感覚を養うためにも重要です。
まずは設計の基礎、その後に知財視点
知財を学ぶと同時に、やるべきことがあります。
それは材料力学・機械要素などの機械設計の基礎です。
応力、強度、摩耗、疲労、締結、軸受、駆動系など
これらがある程度理解できていなければ、「どこに技術的工夫があるのか」を説明できません。
基礎を知ってこそ知財の視点が役に立ちます。
建設業に関わるならNETISもチェックしておきたい
機械設計者でも、建設・インフラ分野に関わる場合はNETIS(新技術情報提供システム)を調べておく価値があります。
NETISは、国土交通省が運用する新技術のデータベースで、「どのような技術が評価され、使われているか」を知ることができます。
自社技術が登録対象になる可能性もあれば、競合技術や業界動向を知る手がかりにもなります。
設計×知財×制度の視点を広げる意味で有用です。
J-PlatPatを使って、技術の知見を広げよう
知財を学ぶうえで、ぜひ活用したいのがJ-PlatPat(特許情報プラットフォーム)です。
特許検索は、例えば
「搬送設備」
など、自分の設計している装置をキーワードで検索するだけで、たくさん出てくるのでお勧めです。
「同じ課題に対して、他社はどう解決しているのか」
「どこが工夫点として説明されているのか」
を読むことは、設計力そのものの向上につながります。
特許は「縛るもの」ではなく、最高の技術資料でもあるのです。
まとめ:知財は設計者の武器になる
知的財産は、設計者の仕事を縛るものではありません。
自分の設計の価値を理解し、技術を守り、次の設計につなげるための武器です。
まずは
- 機械設計の基礎を固める
- 自社設備を理解する
- 知的財産管理技能検定3級で全体像をつかむ(これは今すぐやっていい)
- J-PlatPatなどで技術を見る目を養う
この積み重ねが、
「図面が描ける設計者」から「価値を生み出せる設計者」への第一歩になると信じています。
他にも知財関係の記事をこちらにまとめていますのでよかったらどうぞ。
